yamaguchi F house

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「一日でも長く快適に暮らしてほしい」

この住宅は全面介助の必要な青年とその妻のためのバリアフリー住宅である。
a not-DESIGNが設計する事によって物理的障害を解消するだけでなく「バリアフリー住宅」である事を感じさせない空間、障害者住宅だという心理的バリアも解消できるようチャレンジした。
そして、今まで電動車椅子とパソコンの操作のみ可能だった青年が他にも自分の力でできる事があるのでは無いかと考え、その可能性を模索した。

課題となった敷地と道路との高低差は、敷地を囲むように配されたスロープでゆるやかに解消している。
玄関扉もリモコン一つで開閉できるようになっており、行動範囲が一気に広がった。
LDK・寝室・家事スペースをトライアングルに配置する事で中庭を介し全体を見渡せ、どんな時でもお互いを確認でき安心できる。
青年の入浴時には天井走行リフトで寝室〜脱衣室〜浴室を移動でき、妻の介護負担を軽減させている。
照明スイッチの位置やカウンターの高さは全てオリジナルで、青年が自分の力で使える高さになっている。

新しい住まいでは、インターホンでの応対・玄関ドアの開閉・照明の点灯・自動水栓により手を洗うことなど自分ひとりの力でこなす事が可能となった。

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